2017年4月3日月曜日

17新卒入社式式辞「新たな資本主義の幕開け」


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2017年度の新卒4名が本日入社しました。今日から研修が始まります。式辞では「経営者目線で仕事をしよう」ということを述べました。純正(Authenticity)、透明性(Transparency)、誠実(Integrity)というPRコミュニケーションに必要な要素は、まさに現代の経営を体現することでもあります。

下記は式辞で述べた原文です。

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2017年4月3日
2017年度新卒入社式 式辞
ビルコム株式会社
代表取締役兼CEO 太田滋

 皆さん、入社おめでとうございます。サンフランシスコでお会いした方もいれば、日本でお会いした方もいらっしゃいますが、数百名と非常に多くの方にご応募いただいた中、優秀な4名の皆さんをビルコムの仲間として迎えることができ、本当に嬉しく思っています。本日からの入社を心から歓迎するとともに、大いに期待しています。

 私たちが専門とするPRコミュニケーションは、いよいよマーケティングの主役となりました。市場はモノで溢れ、機能的価値で差別化は困難になり、企業メッセージを一方的に伝達する広告的手法は限界にきています。生活者の視点でみれば、多忙な生活の中でいかに豊かな時間を過ごせるかといった体験価値やコト消費に注目が集まっています。特定の人にしか使われていなかったソーシャルメディアは情報を流通させる上で必要不可欠な存在になりました。PRコミュニケーションによって、これまで見えなかったものが見えるようになり、より純正で透明性ある誠実な社会になりつつあります。換言すれば、不誠実で実態と異なるマーケティングは無意味になっているのです。昨年起こった数々の不祥事や炎上の根底にあるのは、不誠実さと制約なき利益の追求です。

 このような信頼と共感が重要な新たな資本主義の幕開けともいえる時代に、皆さんは社会人になりました。今日から皆さんが仕事をする上で、念頭に置いていただきたいことは「経営者目線で仕事をする」ということです。先ほど申し上げた、純正(Authenticity)、透明性(Transparency)、誠実(Integrity)というのは現代の経営そのものを体現する言葉です。私たちは、多くの企業の経営層や幹部の方々とお仕事をさせていただく機会に恵まれています。また、自社に目を向ければ、中規模のミドルベンチャー企業だからこそ、社長である私をはじめ、役員、事業部長との距離が非常に近い環境で仕事を進めていきます。新入社員という枠組みにとらわれることなく、自分がクライアントの経営者だったらどのような戦略を描くのか、自分がビルコムの経営者だったらどのように判断するかといった「経営者目線で仕事をする」という高い視座を忘れずに第一歩を歩んでもらいたいと思います。

 新しいPRコミュニケーションを生み出すビルコムへの入社を心からお祝いいたします。これから一緒に当社のビジョンである「世界をより感動できる社会」をつくってまいりましょう。おめでとうございます。