Cannes Lions 2016最終日。注目を集めるIntegrated, Titanium, Film, Film Craftの4部門が発表となりました。セレモニーが始まる2時間前からこのような行列です。
Titanium部門の受賞作品5つをご紹介します。
2016年6月27日月曜日
2016年6月26日日曜日
カンヌライオンズ2016 Entertainment部門速報レポート
昨日はEntertainment部門のセレモニー後にキラメキさんの勉強会に参加させていただきました。ありがとうございました。
受賞作品について解説していただいたり、コメントしたりする場でした。当たり前のことですが、立場や職種によって考察する視点が異なります。普段、映像制作に携わっている方は映像のクォリティについて言及されますし、紙の編集に携わっている方はクラフト感について述べたりと、多様な感じ方に触発されました。
初日からずっと、もやもやしたものがあって、それが昨晩の勉強会で少し晴れた気がします。それは、「Creativityとは何か?」ということです。
Creativity(創造性)とOriginality(独創性)は異なるものの、今回のカンヌに参加して得たこと・学んだことに画一的なフォーマットはなくて、誰かに流されるのでもなく、それぞれの立場や職種によって異なるのが然るべき姿でしょう。そうでないと、Creativityにならない。
誰かが、ソーシャルメディア上で「今年のキーワードとかテーマとかどうでもよくて、ただただ感動できるもの私は作りたい」と言っていたことが印象的でした。
さて、昨日のEntertainment部門で気になったものをご紹介します。
受賞作品について解説していただいたり、コメントしたりする場でした。当たり前のことですが、立場や職種によって考察する視点が異なります。普段、映像制作に携わっている方は映像のクォリティについて言及されますし、紙の編集に携わっている方はクラフト感について述べたりと、多様な感じ方に触発されました。
初日からずっと、もやもやしたものがあって、それが昨晩の勉強会で少し晴れた気がします。それは、「Creativityとは何か?」ということです。
Creativity(創造性)とOriginality(独創性)は異なるものの、今回のカンヌに参加して得たこと・学んだことに画一的なフォーマットはなくて、誰かに流されるのでもなく、それぞれの立場や職種によって異なるのが然るべき姿でしょう。そうでないと、Creativityにならない。
誰かが、ソーシャルメディア上で「今年のキーワードとかテーマとかどうでもよくて、ただただ感動できるもの私は作りたい」と言っていたことが印象的でした。
さて、昨日のEntertainment部門で気になったものをご紹介します。
2016年6月25日土曜日
カンヌライオンズ2016 中間まとめ 7日目速報レポート
7日目となりました。明日でCannes Lions 2016は終了となります。会場の一画にはタブレット端末が多く置いてあって全部門のショートリストに入った作品映像をみることができます。このような感じです。
最終日に発表になるTitanium部門やIntegrated部門、Film部門などのショートリスト作品をざっと概観し、これまで聴講してきたセミナーや受賞作品を反芻していくと今年のトレンドが見えてきます。現段階で私なりに感じている今年のカンヌトレンドは下記の5つです。
1. Customized Storytelling
生活者の趣向やチャネルに合わせてどうストーリーをカスタマイズするか。
2. Authenticity Experience
真実・本物の体験をどう提供するか。
3. Brand Reality
ブランド価値をどう実在化させるか。
4. Things Visualization
これまで見えなかったものをどう可視化するか。
5. Intelligent Creativity
AIを用いて人間が表現できないクリエイティブをいかに生み出すか。
2016年のカンヌトレンドはこの5つではないでしょうか。もちろん生み出したクリエイティブでどれだけビジネスインパクトを出したかが最も重要であることは疑いの余地がありません。良いクリエイティブをつくるのが目的ではありません。
カンヌで受賞した作品を中心にどこかで上述した5つのトレンドを解説しようと思っています。帰国してからのセミナーなのかこのブログなのか。
2016年6月24日金曜日
カンヌライオンズ2016 6日目速報レポート
現地で多くの方とお知り合いになれて幸せだなと感じている毎日です。お会いいただいた皆様ありがとうございます。ご縁を大切にいたします。Cannes Lions 2016の速報レポート6日目をお届けします。今日はセレモニーがない中日なのでこれまで感じたことを書こうと思います。
アワードは今年24部門。クリエイティビティという本源的なコンセプトはあるものの非常に多岐にわたる部門があります。各部門によって評価基準は異なるのでしょうが、個人的には部門の区分けにはあまり意味がないかなと思っています。実際、エントリーされている方も複数部門に応募していたりしていて、Juryが異なるだけでクリエイティブという観点で良いものは良い、ということで複数部門にわたって受賞しているものが多くあります。
カンヌではInside Jury Roomというセッションがあって、前日に受賞が発表された部門の審査員が4名くらいでどういう評価基準で選んだのかを解説しています。私は今日MediaとMobileのJury Roomに参加しました。MobileのJury Roomでは「来年どんなエントリーを期待しますか?」という質問に対して、今年の審査員が「Chatbot関連に期待する」とか、「ブランドの提供価値をいかにモバイルで実現するかといった作品に期待する」というようなコメントをするので実務におけるプランニングの参考にもなります。
セレモニーの際は審査委員長がどういう視点でグランプリを選んだのか述べます。例えば、PR部門であれば、パワフルなアイディア(super powerful idea)で注目を獲得し(earned attention)、態度変容や知覚変容(change behavior, change mind, change perspective)に繋がったものを評価したと話されていました。Creative effectiveness部門であれば、クリエイティブが実際にROIの最大化に繋がったかという評価基準。Outdoorであればきちんとビジネス課題の解決に繋がった屋外広告だったか。Media部門であればSimplicityとBravely。Cyber部門はTechnology makes us human。Mobile部門はモバイルを使って人々をコネクトし、location activation含めていかにビジネスインパクトを出せたか。
このように各部門によって評価基準は異なるものの、共通しているのは「シンプルなアイディアでビジネスインパクトをいかに出せたか」ということだと思います。Juryから良く出てくるキーワードは「Simplicity(シンプル)」「Bravely(勇敢)」「Authenticity(真実)」の三つです。審査員のコメントに注目していくと何がトレンドなのかを理解することができます。
アワードは今年24部門。クリエイティビティという本源的なコンセプトはあるものの非常に多岐にわたる部門があります。各部門によって評価基準は異なるのでしょうが、個人的には部門の区分けにはあまり意味がないかなと思っています。実際、エントリーされている方も複数部門に応募していたりしていて、Juryが異なるだけでクリエイティブという観点で良いものは良い、ということで複数部門にわたって受賞しているものが多くあります。
カンヌではInside Jury Roomというセッションがあって、前日に受賞が発表された部門の審査員が4名くらいでどういう評価基準で選んだのかを解説しています。私は今日MediaとMobileのJury Roomに参加しました。MobileのJury Roomでは「来年どんなエントリーを期待しますか?」という質問に対して、今年の審査員が「Chatbot関連に期待する」とか、「ブランドの提供価値をいかにモバイルで実現するかといった作品に期待する」というようなコメントをするので実務におけるプランニングの参考にもなります。
セレモニーの際は審査委員長がどういう視点でグランプリを選んだのか述べます。例えば、PR部門であれば、パワフルなアイディア(super powerful idea)で注目を獲得し(earned attention)、態度変容や知覚変容(change behavior, change mind, change perspective)に繋がったものを評価したと話されていました。Creative effectiveness部門であれば、クリエイティブが実際にROIの最大化に繋がったかという評価基準。Outdoorであればきちんとビジネス課題の解決に繋がった屋外広告だったか。Media部門であればSimplicityとBravely。Cyber部門はTechnology makes us human。Mobile部門はモバイルを使って人々をコネクトし、location activation含めていかにビジネスインパクトを出せたか。
このように各部門によって評価基準は異なるものの、共通しているのは「シンプルなアイディアでビジネスインパクトをいかに出せたか」ということだと思います。Juryから良く出てくるキーワードは「Simplicity(シンプル)」「Bravely(勇敢)」「Authenticity(真実)」の三つです。審査員のコメントに注目していくと何がトレンドなのかを理解することができます。
2016年6月23日木曜日
カンヌライオンズ2016 5日目速報レポート
Cannes Lions 2016の速報レポートも5日目となりました。残り3日です。今日はクリエイティビティを高める「コラボレーション」についてのセッションを中心に回りました。
Facebookが考える第四次革命は「Connectivity(つながること)」。ちなみに第三次はデジタル革命。アフリカ大陸の人口約12億人、インドの人口約13億人、ラテンアメリカの人口約6.5億人。まだつながっていないこれらの地域がこれからつながっていく。
つながることに何の意味があるのかなと考えると、昨日のDDBの話と同様にビジネスのスピードが圧倒的に早くなると。これまで3ヶ月かけてやっていたことが3日でできるようになる。ビジネスコミュニケーションツール(Slackなど)の普及もこの流れですよね。ネットで世界にいる人たち(国内でも同様)が繋がることで、ビジネスプロセスのサイクルや、クリエイティブを生み出しアウトプットするサイクルが早くなる。
R/GAがfor the connected ageと言っているのも同様だと感じました。R/GAはPhysicalとDigitalの両方でConnectivityが重要だと述べていました。Connectivityを実践していくためにはオフィス環境が大事ということで、コラボレーションによってクリエイティブ環境を高めて、本社NYC以外にあるチームとコネクトできるオフィスをつくったとのこと。従業員2,000名、10カ国とのコネクト。真っ白なオフィスにビーコンを使った社内専用アプリ。とても素敵なオフィスです(お金がないとここまでできないですが)。
ここから本日個人的に気になった動画を紹介します。
Domino's DXP - Ultimate Pizza Delivery Vehicle
ピザデリバリー専用の車をつくっちゃいました。CP+Bがプロデュース。
Book Messenger for Penguin Books
子供にChatbot的なインタラクションで絵本を体験する。これ好きです。AKQAのFuture Lions受賞作品。
Amazon Emma for Amazon
シニアの方の孤独感を解消するためにつくったAIハードウェア。シニアの声に特化した音声認識技術と自然言語処理を使ったもの。これも次世代の方向性を示しています。同じくFuture Lions受賞作品。
IKEA HÅLLBAR for IKEA
バクテリアを測定できるパック。アプリと連動。見えないものをいかに見えるようにするかは今年のカンヌのトレンドですね。こちらもFuture Lions受賞作品。
Music Speaks for Spotify
音楽で他言語を学習できるアプリ。Spotifyの良さを活かしていて素晴らしい。Future Lions受賞作品。
GASCALE
見えないもの(ガス)を見えるようにした事例。
THE EMOTIONAL TRAILER
こちらも見えないもの(感情)を見えるようにしてクリエイティブにアウトプットする事例。
Live logo
こちらも感情などの見えないものをロゴとしてアウトプット。Creative Dataはこのパターンで受賞したものがほとんどです。
JUKEDECK ARTIFICIALLY INTELLIGENT MUSIC COMPOSER
タイトルの通り機械学習で音楽を制作。著作権に違反しない音楽を制作できるところが肝。Innovation部門で受賞。AIが生み出すクリエイティブも今年のテーマ。
Google Deepmind Alphago
日本でもかなり話題になったAIが囲碁で勝った事例。Innovationのグランプリ作品。
The Sydney Opera House - #ComeOnIn
建物の外見が素晴らしいばかりに外見しか写真撮られなかったことに対して中の写真も撮ってもらうために仕掛けたキャンペーン。秀逸。Mobile部門でゴールド受賞。
NYT VR
VRを使って多くのブランド体験を手軽に提供した事例。アナログからデジタルな体験を多くのブランドに提供したところがミソ。Mobile部門のグランプリ。
Life Saving Sticker
ニッチなスペースをメディアにしてドライバーのbehaviorを変えた事例。Media部門でゴールド。ちなみにMedia部門の評価基準は1)Simplicityと2)Bravelyの2つだそう。
Songs of Violence
音楽認識サービスのShazamを使って暴力的な歌詞が含まれている曲を抽出して表示することで女性に対する暴力をなくした。これも秀逸。Media部門のゴールド。
ここからCyber部門で気になったものをご紹介します。日本の審査員ADK高野さんによるとCyber部門の評価基準は"Technology makes us human."だそう。
Dreams of Dalí
VRでダリの世界観を360度体験。
The Super Bowl Snapchat Dunk Lens
Snapchat用の自撮り編集アプリを使ったGatoradeのブランド体験。これと同様のキャンペーンは日本でも必ずくるでしょうね。
Magic Words The Unwritten Stories
読み書きができない方に対して音声認識技術を使って話した言葉をリアルタイムで印刷しポストカードや本にして届けたい人に届ける。まさにテクノロジーで人間の生活をより良くした素晴らしい取り組み。HPの事例。
グランプリは2つ。
The Next Rembrandt
やはりこれがきました。文句なしでしょう。
JUSTINO
心温まるストーリーだけでなくソーシャルメディアを含めたデジタルなマルチチャネルでストーリーが育っていき、きちんとビジネスインパクトを出した事例。
Facebookが考える第四次革命は「Connectivity(つながること)」。ちなみに第三次はデジタル革命。アフリカ大陸の人口約12億人、インドの人口約13億人、ラテンアメリカの人口約6.5億人。まだつながっていないこれらの地域がこれからつながっていく。
つながることに何の意味があるのかなと考えると、昨日のDDBの話と同様にビジネスのスピードが圧倒的に早くなると。これまで3ヶ月かけてやっていたことが3日でできるようになる。ビジネスコミュニケーションツール(Slackなど)の普及もこの流れですよね。ネットで世界にいる人たち(国内でも同様)が繋がることで、ビジネスプロセスのサイクルや、クリエイティブを生み出しアウトプットするサイクルが早くなる。
R/GAがfor the connected ageと言っているのも同様だと感じました。R/GAはPhysicalとDigitalの両方でConnectivityが重要だと述べていました。Connectivityを実践していくためにはオフィス環境が大事ということで、コラボレーションによってクリエイティブ環境を高めて、本社NYC以外にあるチームとコネクトできるオフィスをつくったとのこと。従業員2,000名、10カ国とのコネクト。真っ白なオフィスにビーコンを使った社内専用アプリ。とても素敵なオフィスです(お金がないとここまでできないですが)。
ここから本日個人的に気になった動画を紹介します。
Domino's DXP - Ultimate Pizza Delivery Vehicle
ピザデリバリー専用の車をつくっちゃいました。CP+Bがプロデュース。
Book Messenger for Penguin Books
子供にChatbot的なインタラクションで絵本を体験する。これ好きです。AKQAのFuture Lions受賞作品。
Amazon Emma for Amazon
シニアの方の孤独感を解消するためにつくったAIハードウェア。シニアの声に特化した音声認識技術と自然言語処理を使ったもの。これも次世代の方向性を示しています。同じくFuture Lions受賞作品。
IKEA HÅLLBAR for IKEA
バクテリアを測定できるパック。アプリと連動。見えないものをいかに見えるようにするかは今年のカンヌのトレンドですね。こちらもFuture Lions受賞作品。
Music Speaks for Spotify
音楽で他言語を学習できるアプリ。Spotifyの良さを活かしていて素晴らしい。Future Lions受賞作品。
GASCALE
見えないもの(ガス)を見えるようにした事例。
THE EMOTIONAL TRAILER
こちらも見えないもの(感情)を見えるようにしてクリエイティブにアウトプットする事例。
Live logo
こちらも感情などの見えないものをロゴとしてアウトプット。Creative Dataはこのパターンで受賞したものがほとんどです。
JUKEDECK ARTIFICIALLY INTELLIGENT MUSIC COMPOSER
タイトルの通り機械学習で音楽を制作。著作権に違反しない音楽を制作できるところが肝。Innovation部門で受賞。AIが生み出すクリエイティブも今年のテーマ。
Google Deepmind Alphago
日本でもかなり話題になったAIが囲碁で勝った事例。Innovationのグランプリ作品。
The Sydney Opera House - #ComeOnIn
建物の外見が素晴らしいばかりに外見しか写真撮られなかったことに対して中の写真も撮ってもらうために仕掛けたキャンペーン。秀逸。Mobile部門でゴールド受賞。
NYT VR
VRを使って多くのブランド体験を手軽に提供した事例。アナログからデジタルな体験を多くのブランドに提供したところがミソ。Mobile部門のグランプリ。
Life Saving Sticker
ニッチなスペースをメディアにしてドライバーのbehaviorを変えた事例。Media部門でゴールド。ちなみにMedia部門の評価基準は1)Simplicityと2)Bravelyの2つだそう。
Songs of Violence
音楽認識サービスのShazamを使って暴力的な歌詞が含まれている曲を抽出して表示することで女性に対する暴力をなくした。これも秀逸。Media部門のゴールド。
ここからCyber部門で気になったものをご紹介します。日本の審査員ADK高野さんによるとCyber部門の評価基準は"Technology makes us human."だそう。
Dreams of Dalí
VRでダリの世界観を360度体験。
The Super Bowl Snapchat Dunk Lens
Snapchat用の自撮り編集アプリを使ったGatoradeのブランド体験。これと同様のキャンペーンは日本でも必ずくるでしょうね。
Magic Words The Unwritten Stories
読み書きができない方に対して音声認識技術を使って話した言葉をリアルタイムで印刷しポストカードや本にして届けたい人に届ける。まさにテクノロジーで人間の生活をより良くした素晴らしい取り組み。HPの事例。
グランプリは2つ。
The Next Rembrandt
やはりこれがきました。文句なしでしょう。
JUSTINO
心温まるストーリーだけでなくソーシャルメディアを含めたデジタルなマルチチャネルでストーリーが育っていき、きちんとビジネスインパクトを出した事例。
2016年6月22日水曜日
カンヌライオンズ2016 4日目速報レポート
Cannes Lions 2016 Day4です。今日はエージェンシーのあり方について考えさせられた一日でした。映画「プラダを着た悪魔」のモデルとなった、かの有名なVOGUEの元編集長アナ・ウィンターのセッションに行かず、朝から別会場で開催されているLions Innovationに行ってきました。
アナ・ウィンターの裏番組でやっていたのはデジタルエージェンシーR/GAの「Disruption by Design」。おぉおおぉおお・・・動画でしかみたことがなかったCEOのBob Greenberg氏とCCOのNick Law氏がいる!
R/GAは1977年に創業。その後、時代に合わせて事業を変革してきました。創業期は映像制作を手掛け、1986年にデジタルスタジオ、1995年にインタラクティブ広告、2004年にデジタルエージェンシー(Agency for the digital age)、そして現在はIoT時代におけるデジタルエージェンシー(Agency for the connected age)と変遷しています。
最近の作品を3つご紹介:
アナ・ウィンターの裏番組でやっていたのはデジタルエージェンシーR/GAの「Disruption by Design」。おぉおおぉおお・・・動画でしかみたことがなかったCEOのBob Greenberg氏とCCOのNick Law氏がいる!
R/GAは1977年に創業。その後、時代に合わせて事業を変革してきました。創業期は映像制作を手掛け、1986年にデジタルスタジオ、1995年にインタラクティブ広告、2004年にデジタルエージェンシー(Agency for the digital age)、そして現在はIoT時代におけるデジタルエージェンシー(Agency for the connected age)と変遷しています。
最近の作品を3つご紹介:
2016年6月21日火曜日
カンヌライオンズ2016 3日目速報レポート
Cannes Lions 2016 Day3です。セミナーの数も増えていよいよ本番に突入した感じがします!今日から少しずつアワードも発表になりました。
開催初日から何度も出てくる”Storyteling”というキーワード。やや食傷気味ですが、いかにパーソナライズ/カスタマイズしたStorytellingをするかというのは今年の一つのテーマとなりそうです。
ライブ、ソーシャル、モバイル、ビデオという4つのコンテンツフォーマットは、世界的にもトレンドのようで、一つのStoryで生活者の心を揺さぶろうというのはもはや限界がきており、プラットフォームによってコンテンツをカスタマイズするのは当然の流れになってきています。例えば、Twiter, Facebook, Snapchat, YouTubeによって配信する動画コンテンツはカスタマイズするべきということですね。
正論としてはわかるのですが、現実的にはコンテンツをどうカスタマイズするのか、コンテンツの制作費用と配信費用のバランスはどうするのか(コンテンツをカスタマイズすれば制作費用は上がる)といった現実的な問題は残っており、現段階でその解は見えていません。また、プラットフォームに応じたカスタマイズと、多様な生活者セグメントからみたパーソナライズというのも実際にプランニングするときは異なる視点のようにも思います。
そうしたパーソナライズ/カスタマイズしたStorytellingというテーマとは別に、もう一つのテーマとして感じるのはフィジカルなブランド体験です。フィジカル(physical)とあえて付け加えたのは、パソコンやモバイルの前にじっと座って何かコンテンツを消費するというよりも、インスタレーションのような体感としてのブランド体験が一つのテーマになっていると感じたからです。昨日の2日目速報レポートに書かせていただいた「知覚としてのリアリティがブランド体験に繋がる」という話と同義なのですが、今日はテクノロジーを用いたフィジカルな体験の事例が2つ紹介されました。
2016年6月20日月曜日
カンヌライオンズ2016 2日目速報レポート
Cannes Lions 2016 Day2です。今日は7つのセミナーに参加しました。本日も考察を交えて速報レポートをお送りします。
昨日の速報レポートで「ファクトに基づくストーリーテリングが大事」という内容を書いておきながら、朝一番から”Perception, Not Fact, Creates Reality”(生活者はファクトではなくリアリティで認知している!)というお題のセミナーに出くわしました。
ファクトとはプリミティブな具体的観念(例えば数式)であり、リアリティは生活者の心理にあるイメージということで、いわゆる存在論や認識論といった哲学的な話に近い感覚を覚えました。
確かに俯瞰してみれば、”テクノロジー”によって、ファクトとリアリティが混在し、お互いの距離がとても近づいているような気がします。例えば、花が壊れるなんてことはファクトとしてはあり得ませんが、CGによって花が壊れるといった表現が可能になり、それを違和感なく見ている私たちがいます。
デジカメによって切り取られた瞬間、望遠鏡によって見えなかったものが見えるといったように”テクノロジー”によって空間と時間の概念が圧縮されました。VRはその最たる例でしょう。知覚としてのリアリティをどうつくるか、それをブランディングやクリエイティブにどう活かしていくのかが大事な時代になりました。
では、ブランドのリアリティを生活者に感じてもらうための”テクノロジー”とは何でしょうか。今日においてそれはIoTでしょう。これまでインターネットによって人と人が繋がりました。IoTによって、これまで単体として存在していたモノとモノが繋がるようになりました。その数は2020年までに250億個と言われています。
IoTはマーケティング業界に3つの進化をもたらしました。1)products as a service(製品のサービス化), 2)ecosystem connected products(製品の生態系), 3)products as media(製品のメディア化)の3つです。
昨日の速報レポートで「ファクトに基づくストーリーテリングが大事」という内容を書いておきながら、朝一番から”Perception, Not Fact, Creates Reality”(生活者はファクトではなくリアリティで認知している!)というお題のセミナーに出くわしました。
ファクトとはプリミティブな具体的観念(例えば数式)であり、リアリティは生活者の心理にあるイメージということで、いわゆる存在論や認識論といった哲学的な話に近い感覚を覚えました。
確かに俯瞰してみれば、”テクノロジー”によって、ファクトとリアリティが混在し、お互いの距離がとても近づいているような気がします。例えば、花が壊れるなんてことはファクトとしてはあり得ませんが、CGによって花が壊れるといった表現が可能になり、それを違和感なく見ている私たちがいます。
デジカメによって切り取られた瞬間、望遠鏡によって見えなかったものが見えるといったように”テクノロジー”によって空間と時間の概念が圧縮されました。VRはその最たる例でしょう。知覚としてのリアリティをどうつくるか、それをブランディングやクリエイティブにどう活かしていくのかが大事な時代になりました。
では、ブランドのリアリティを生活者に感じてもらうための”テクノロジー”とは何でしょうか。今日においてそれはIoTでしょう。これまでインターネットによって人と人が繋がりました。IoTによって、これまで単体として存在していたモノとモノが繋がるようになりました。その数は2020年までに250億個と言われています。
IoTはマーケティング業界に3つの進化をもたらしました。1)products as a service(製品のサービス化), 2)ecosystem connected products(製品の生態系), 3)products as media(製品のメディア化)の3つです。
2016年6月19日日曜日
カンヌライオンズ2016 初日速報レポート
本日からCannes Lions 2016に参加しています。実は初参加です。
会期が8日間もあるので忘れないように簡易レポートを作成しようと思います。セミナー内容をそのままレポートするものは多くあると思いますので、私なりの考察を交えてのレポートということでご了承くださいませ。それでは本日Day1の簡易レポートから。
“Create PRable Story.”
by Pete Mountstevens at Taylor Herring
「第三者にシェアされるストーリーを作ろう。」初日はこの言葉に象徴されるセミナーばかりでした。PRableというのは、PRされる(=記者やインフルエンサーといった第三者にシェアされる)という造語ですが、従来から重要性が語られてきたPR視点におけるStorytellingの話が多い初日でした。
背景には、広告嫌いの生活者が増えていることがあります。カンヌでは明確にこの話が出ていました。84%の人はTV CMを早送りしているし、60%の人はTVCMを録画したくないと思っている。20%の全世界のスマホユーザーがアドブロックアプリを使っている。ほとんどの生活者はブランドのロゴが見えなくなっても気にしない。生活者にとって意味のあるブランドは少ないということですね。
セミナーでは、Earned Media(パブリシティ・ソーシャルメディア)におけるクリエイティブなミレニアルブランド(1980〜2000年ごろに生まれたブランド)TOP5が紹介されました。#5 Uber, #4 Airbnb, #3 IKEA, #2 Red Bull, #1 Pornhub。
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