2014年4月29日火曜日
ネイティブアドとは Part1
最近、広告業界で話題になっている「ネイティブアド」についてです。現状、国内におけるネイティブアドに関して明確な定義はありません。米国では、IAB(Interactive Advertising Bureau)が"THE NATIVE ADVERTISING PLAYBOOK"を発行しています。これを社内で訳しました。
IABが標準としているネイティブアドはいわゆるIn-Ad with Native Element Unitsと呼ばれるものだそうで、私なりに解釈したそのネイティブアドの特徴は下記の三点でした。
1. メディアの編集力を活かした広告であること(≒シェアされやすい)
2. ディスプレイアドと相対するブランドエンゲージメントの指標で効果測定されること(≠ダイレクトレスポンス型)
3. やらせ記事にならないよう消費者が明確に識別できる「広告表記」をしていること
”定義”や”べき論”のみを語るのは評論家の仕事です。ただし、長期的な市場、企業、生活者の利益を損なわないよう、業界として市場の論理とルールを整備することは、事業家としての使命と私たちは考えます。
WOMマーケティング協議会を業界内で力を合わせて設立したときも同様の心意気でした。あの当時は、Pay Per Postといって、企業がお金を払ってブログ記事を書かせる、いわゆるステマが横行していた時代でした。
金で書かれたブログには、広告表記がないものですから、そのブログ記事を信じて騙されたり、体が悪くなるような商品を買ってしまう消費者が増えていました。総務省や経済産業省といった官公庁、日本広告審査機構やインターネット広告推進協議会といった業界団体、広告代理店の方々を訪問させて頂き、対面でお話させて頂いたときも、同じ問題意識がありました。社会問題視されていたのです。
根本的に消費者を欺くようなマーケティング手法は、短期的にビジネスになったとしても、長い目でみれば広告主、メディア、生活者にとって三方良しにならず、結果として市場が縮小していくのは必然です。そうならないためにも、民間としてのルール策定が必要です。ルールなき市場は疲弊しか生まれません。
ネイティブアドという概念が、今後国内でどのように発展していくのか?それは、やはり広告主、メディア、生活者が三方良しの形を模索しながら行動と実績で前に進めて、その実績から得た知見を業界内に貢献するやり方で市場創造していくしかないのだと思います。
当社は直接的に広告業を営んでいるわけではありませんが、WebPR、デジタルに強みを持っている戦略PR会社としてやるべきことはあると思っています。その与えられた使命を粛々と果たしていく次第です。
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