予約注文していた書籍「メディアの苦悩」が届きました。触発される内容が多く、週末に一気に読破しました。
ネット広告直接効率主義の限界、組織的ジャーナリズムの必要性、メディアの正確性・公共性・速報性、プラットフォームとメディアの関係、広告主のブランドセーフティネット、形而下のビジネスと哲学の両立、アートとサイエンスの融合、見る側のメディアリテラシー、エージェンシーの持つべき素質・・・・
一言では語り切れない、多様な視点でメディア・コミュニケーション・プラットフォームの今がインタビューによって描かれています。
その中でも、最も触発されたのは「信頼資本主義」ということでした。どのプレイヤーも何かしらの目的を持っている。しかしながら、その目的だけを追求するだけでは永続性がない。目的追求と同時に、倫理を担保した信頼性が大切という考え方です。
ライシュの「暴走する資本主義」、ウェーバーの「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」にも同様のことが語られていますが、メディア・広告・PRにも同様のことがいえるのだと感じました。目的には必ずルール・制約条件が必要なのです。
テクノロジーが進化すればするほど、実は本源的な広告・PRのあり方、つまり企業と生活者にとって良質なコミュニケーションを生み出すという原点に立ち返る時代になってきているような気がします。
そう思えば思うほど、11年前に会社を創業したときにPRをコアとしたコミュニケーションを選択して良かったとつくづく思うのです。枠と数値の呪縛だけではなく、思考を働かせるマーケティングでお客様とメディアの方々に還元できるからです。
0 件のコメント:
コメントを投稿