2012年12月16日日曜日

積徳


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積徳」という言葉があります。

徳を積み重ねるという意味ですが、とは何でしょうか。

儒教的にいえば、仁・義・礼・知・信の五徳が有名です。


・・・他者に対する思いやり・優しさ

・・・正しいことを貫く心

・・・社会規範・礼節の遵守

・・・知識・知恵の鍛錬

・・・真実を告げ、約束を守ること


論語では知識人(小人)と教養人(君子)を

明確に分けて、知識を身につけるだけでなく、

知識+教養(徳)を身につけよと説いていますね。


ただ、現実社会において、五徳を実践することは難しいと思います。

しかし、なるべくそうでありたいと願い、努力することが大事に思います。


リーダーシップ論という観点から

「積徳」を考えれば、単に知識+教養を身につけるだけでは不十分ですね。

リーダーとは他者の人生に一定の責任を持つからです。

すなわち、リーダーシップとは他者に良い影響を与えること

自己の内側でどれだけ知識や教養があっても

他者に良い影響を与えることは限定的です。


徳を持っていても、きちんとそれを言葉にして伝えなければならない。

また、言葉で発信するだけでなく、自らが行動して実践しなければならない。


リーダーシップ:徳×(言+動)結果を出すこと

ではないでしょうか。


論語にもこう書かれています。

・「子貢 君子を問う。子曰く、先ず行う。其の言や而る後之に従う、と。」
為政篇一三

【訳】
子貢が君子とは何かと尋ねた。老先生はこう教えられた。
「先ず実行だ。その説明については、実行の後でする。」
そういう人が君子だ、と。

・「子曰く、徳有る者は、必ず言有り。言有る者は、必ずしも徳有らず。
仁者は必ず勇有り。勇者必ずしも仁有らず。」
憲問篇四

【訳】
老先生の教え。人格の立派な人物ならば、その言葉はきっと優れている。
しかし、いいことを言う者は必ずしも人格が立派ではない。
人格者は、必ず勇気がある。しかし、勇敢な者は、必ずしも人格者ではない。

※訳は『論語』加地伸行 角川ソフィア文庫を参考


徳を心がけるだけでは教養人であってもリーダーにはなれない。

徳を言葉にするだけでは高い理想を述べただけの評論家になってしまう。

徳は他者に伝え、自ら実践し、結果を出さなければならない

「積徳」というのは、こう考えると結果の積み重ねなのだと思います。

今年も残り僅か。結果を出すべく頑張ります!

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