本日、2025年度の新卒社員が6名入社してくれました。式辞では「AIに支配されるな、情熱を持とう」について話しました。人間にしかできない仕事は、目的を定めて情熱を注ぐことだと感じています。以下は式辞の原文です。ご一読いただければ幸いです。
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2025年4月1日
2025年度 新卒入社式 式辞
ビルコム株式会社
代表取締役兼CEO 太田滋
2025年度新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。皆さんと共に新たな一歩を踏み出せるこの日を、心から嬉しく思います。ビルコムは2003年に創業してから、約20年間新卒採用を継続してきました。会社は、個々の能力が集まったスキルの集合体ではなく、共通の文化を育む共同体だと思うからです。皆さん一人ひとりの個性がビルコムの企業文化の礎となるのです。
本日、皆さんに贈る言葉は「AIに支配されるな、情熱を持とう」です。PR業界は今、AIにより大きな変革期を迎えています。時流のリサーチ、プレスリリースの作成、イベントの企画立案、アンケート結果の分析、SNSの投稿文の案出しなど、これまで人間が多くの時間をかけてきた仕事は、AIの導入によって大幅に効率化されています。しかし、これらは全て正解がある仕事です。AIは標準的な正解に辿り着くまでの時間を短縮しているだけに過ぎません。
AIと人間の共存社会は確実にやってくる未来です。私たちの仕事は正解がある業務と、正解がない業務があります。正解がある業務はAIに、正解がない業務は人間がやる。変化の激しい今日だからこそ、常識に囚われずに新たな課題と目的を創り出すのです。こうした課題と目的の設定に、唯一の正解はありません。むしろ、標準的な正解から外れた新たなテーマをつくるのが私たちの仕事です。そして、目的に向かって苦難を乗り越えていくために必要なことは「情熱」です。
情熱とは、何かを成し遂げるための熱い気持ちです。私自身、これまで幾度となく苦難に直面してきました。26歳で創業したとき。新たなプロジェクトを立ち上げるとき。これまでのやり方を変革するとき。皆さんも情熱を持って学生時代を生きてきたと思います。苦難を乗り越えていくためには自分の根っこから湧き出てくる情熱が必要です。社会とお客様に対して、独自の視点で新たな目的を定める。そして、実現に向けて情熱を注ぎ、五感を通じて身体化する。これが人間にしかできない仕事です。
私たちビルコムのミッションは「共感あふれる未来をつくる」ことです。データとテクノロジーを駆使してPRを進化させ、共感あふれる未来を共につくっていきましょう。本日示した情熱と未来への意志は、皆さんがこれから歩む道の羅針盤となるはずです。困難に直面しても、自らの情熱を信じ、新しい価値を創り出す行動力を持ってください。皆さんの個性と能力が存分に発揮できるように、ビルコムは全力でサポートします。本日は誠におめでとうございます。