2024年4月1日月曜日

24新卒入社式式辞「自分らしく、突き抜けよう」


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2024年度の新卒4名が入社しました。式辞では、「自分らしく、突き抜けよう」について話しました。PR会社はもとより広告会社やIT企業、フリーランスの方など多くのプレイヤーが参入しているPR業界ではより強い差別化が必要で、その最大の要因は人です。新卒の皆さんが自分らしく突き抜けることが、会社の独自性に繋がるという内容を伝えました。よろしければご一読ください。以下は式辞の原文です。


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2024年4月1日

2024年度 新卒入社式 式辞

ビルコム株式会社

代表取締役兼CEO 太田滋


 2024年度新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。数ある会社の中からビルコムを選んでくれてありがとうございます。私は毎年この日を楽しみにしています。新しい仲間が、新たな息吹をもたらしてくれるからです。ビルコムでは、創業一年目から新卒採用を始めました。新卒で入社した皆さんの先輩は、取締役や経営会議メンバー、各部門のリーダーとしてビルコムの中核を担っています。本日は式辞として「自分らしく、突き抜けよう」についてお話しします。


 ビルコムは私と仲間2人で作った会社です。当時の平均年齢は24歳。皆さんと同じくらいの年齢、人数で創業したのです。それが現在は100名規模の会社になりました。こうして成長できたのは、ビルコムらしさにこだわり、独自性を磨き、差別化を図ってきたからです。


 会社は、常にお客様がいて自社の存在があります。お客様にとって価値があり、他社と違うところを作る。皆さんが、本日から取り組む仕事も同じです。他の人と同じ成果を出すだけでは不十分で、そこに自分らしさを足していく。はみ出てもいい。一味違っていてもいい。他者と違う価値を生み出していく。


 PR業界は今、混沌としています。広告会社とPR会社の境目がほとんどなくなり、PR業界に参入するIT企業も増え、フリーランスの方も多く存在しています。PRで価値を発揮できる領域が、広告やソーシャルメディア、クリエイティブ、動画などで拡張しているからです。このような市場環境でどう差別化するのか、が問われているのです。


 私たちビルコムが目指すのは、「共感あふれる未来をつくる」ことです。これからのPR業界はAIで劇的に変わっていきます。「共感あふれる未来をつくる」ために、データとテクノロジーでPRを進化させ、新たなコミュニケーションを生むことが、ビルコムならではのミッションです。そのために一人ひとりが日々学び、努力しています。


 最大の差別化は人です。皆さんが生み出す独自の価値がビルコムの差別化にそのままつながるのです。ビルコムは少数精鋭組織です。皆さんの成長が、直接的に会社の成長に結びつく喜びを味わいましょう。自分らしく突き抜けてください。皆さんの個性や能力が存分に発揮できるように、全力でサポートします。入社を心からお祝いします。本日は誠におめでとうございます。





2023年10月31日火曜日

BILCOM DAY 2023


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2023年10月11日にPRカンファレンス「BILCOM DAY 2023」を開催しました。



BILCOM DAYは、主に当社のお客様をお招きし、マーケティングやPRのトレンドについてゲストや参加者の方々と深掘りするイベントです。昨年から始めた取り組みで、今年は六本木アカデミーヒルズで開催しました。当日は会場に101名、オンラインで64名、合計165名の方々にご参加いただきました。ご参加いただいた皆さま、誠にありがとうございました。改めて御礼申し上げます。



BILCOM DAYを始めたきっかけは、半年に一度実施しているお客様満足度調査でいただいたコメントでした。

「ビルコムの成長戦略もおそらくあると思うが、メンバーのミッション等をはじめとして会社の全体像が見えない印象があるため、取引先対象の方針説明会(のようなもの)が定期的にあってもいいのでは。」(2022年上期お客様満足度調査の結果より一部抜粋)


確かに、現状のビルコムの事業は、統合型PRコンサルティング事業、PR Tech事業、メディア・データ事業と三つに渡り、全体像が見えにくくなっています。また、全事業の顧客数は650社以上になり、以前と比べて事業規模が拡大しています。



断片的にしか自社のことをお伝えしていなかったことを反省しつつ、一方で自社の事業説明でお時間をいただくのは申し訳ないと思い、であれば第一線で活躍されているゲストの方々とマーケティングや広報のトレンドについて深掘りしながら、ビルコムのことをより知っていただく場を設けようと考えました。

今年の全体テーマは「共創」。冒頭で、私からビルコムがどのように共創の取り組みを推進してきたのかについてお話しさせていただきました。




トークセッション第1部では、味の素 マーケティングデザインセンター木本様をお招きして生活者視点で新たな体験価値を共創する取り組みについてお話しを伺いました。


ゲスト講演では、ビッグブリッヂ戦略PR研究所代表 大橋様からDXの先にある、経営機能としての広報についてご講演いただきました。


トークセッション第2部では、WIRED日本版編集長 松島様にモデレーターを担っていただき、エプソン販売 梅木様とスープストックトーキョー 蓑毛様を交えて、サステナブルブランディングとPRについて話し合いました。


カンファレンス終了後は、会場を移して交流会を開催しました。



それぞれの詳細はこちらのブログでもレポートしています。

ビルコムとしては、単に商品やサービスを提供するだけでなく、マーケティングや広報に取り組む方々のコミュニティづくりにも貢献できればと思っています。BILCOM DAYを通じて、お客様同士の横のつながりが生まれ、そこから新たな共創価値を生み出す契機になれば何よりの幸せです。

ビルコムのミッションは「共感あふれる未来をつくる」です。次のBILCOM DAYもご期待くださいませ。

太田滋

 

2023年10月10日火曜日

創業20周年


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2023年10月8日にビルコムは創業20周年を迎えました。

20年間を振り返ると決して楽な道のりではありませんでしたが、これもひとえに多くのお客さま、社員とご家族の皆さん、パートナー企業の方々に支えられたおかげです。心から感謝しております。この場を借りまして、厚く御礼を申し上げます。いつもありがとうございます。



 

設立記念日の10月8日に、取締役の早川からSlackでこのようなメッセージをもらいました。「他社に買われたりせず」というくだりが印象的でした。確かに、これまで20年間の中で苦境に立たされる局面が幾度となくありました。そして、なぜかそうしたときに「会社を売らないか?」「出資したい」という話をいただくものです。業績が悪いと、離職率も上がり、経営者はメンタルが弱り、外部資本や提携に逃げたくなります。私も実際そうなりかけたこともありました。しかし、その度に踏みとどまり、残ったメンバーと一緒に苦難を乗り越えていく。この20年間はその繰り返しだったように思います。


設立記念日の2日前、先週金曜に社内の会議室を出て、次の会議に向かおうとすると、なぜか大勢の社員が執務スペースに集まっていました。突然、お祝いの音楽が流れ、サプライズで20周年を祝う企画だったようです。その時に代表してスピーチしてくれた社員が「創業20年後の会社の生存率は0.3%」と話しているのを聞いて、20年の重みは年月という時間にあるのではなく、仲間とともに苦難を乗り越えた数ではないかと思いました。苦難を乗り越えるから組織が強くなり、文化が醸成され、よりお客様やパートナー企業といった外部に目を向けるようになる。





結果として、ビルコムはこれまで20年間外部資本を入れたことはなく、私と創業からいるメンバーが株式を100%保有しています。会計監査や内部監査、取締役会の運営など適切なコーポレートガバナンスを実効していればオーナー企業の方が意思決定をスピーディに行い、リソースのほとんどをお客さまと社員に費やすことができます。もちろんオーナー企業のデメリットも理解しているので、そのデメリットが起こらないような組織や仕組みを作っているつもりです。


私個人としては、3年前に始めたトライアスロンから、仕事に通ずる要諦を学んでいます。要諦の一つは「止まらない」ということです。トライアスロンは短い距離で51.5Km(スイム1.5Km、バイク40Km、ラン10Km)、長いと226Km(スイム3.8Km、バイク180Km、ラン42.2Km)とかなり長時間身体を動かし続けるので、途中の給水所で止まってしまうことが多いのです。止まってしまう原因は、肉体疲労もあるし、体内のエネルギーが枯渇してしまうこともあります。もちろん、肉体的な故障もあります。やってみるとわかるのですが、一度止まってしまうと、ものすごいタイムをロスするのです。それだけでなく、一度止まると、レース中に止まることが癖になり、給水所の度に立ち止まって休憩してしまいます。トライアスロンのレース中で止まってしまったら、自己ベストを更新することは極めて難しくなります。


歩いてもいい。ゆっくりでもいい。少しでも前に進めば、どれだけ長いスイムでも、何時間自転車に乗っても、その後にフルマラソンをやっても、必ずゴールはやってきます。会社経営も同じです。思考を止めない。行動を止めない。色々なプレッシャーや解決するべき課題がたくさんあっても、止まらずに一つひとつ対処していけば必ず道は開けるのです。



社内では100年続く会社をつくろう、と呼びかけています。先人たちに比べれば20年の社歴というのは、まだまだ未熟者であり、品質を落とさずにもっともっと着実に成長したいという思いを抱いています。これまで経験してきた急成長の歪み、攻めと守りのバランス、事業と組織のフィットなど多くのことを学んできました。組織もようやく100名になります。これからも、ビルコムのミッションである「共感あふれる未来をつくる」を実現するべく、お客さまや社員の皆さん、パートナー企業の方々と一緒に、社会へ貢献する新しいコミュニケーションを創っていく所存です。今後もビルコムを温かく見守り、応援していただければ幸いです。ご支援のほどよろしくお願いいたします。

太田滋

2023年4月3日月曜日

23新卒入社式式辞「やさしい人になろう」


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 本日、 2023年度の新卒6名が入社しました。式辞では、「やさしい人になる」ことについて述べました。やさしさには二つの意味があります。優しいやさしさと、厳しいやさしさ。自分にも、他人にも優しく、厳しくあって欲しい。そんな思いを込めました。よろしければご一読ください。以下は式辞の原文です。

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2023年4月3日

2023年度 新卒入社式 式辞

ビルコム株式会社

代表取締役兼CEO 太田滋

 2023年度新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。コロナ禍で皆さんとの面接は全てオンラインでしたが、入社式はこうして対面で実施することができて心から嬉しく思います。ビルコムを代表して、皆さんの入社を心から歓迎いたします。本日は式辞として「やさしい人になる」について述べたいと思います。


 ビルコムは2023年10月に創業20周年を迎えます。これまでの20年間、ビルコムは中途入社の方だけでなく、数多くの新卒が事業成長を支えてきました。2005年に新卒一期生として入社を決めてくれた取締役の早川さん。経営会議メンバーの田中さんと茅野さんは、それぞれ2008年、2009年新卒入社です。社内を見渡せば、事業部のリーダーの半数以上は新卒入社です。長く活躍する新卒のリーダーがいることは、ビルコムの誇りです。どうして新卒のリーダーが多く育ったのか。私は、「やさしい人」がビルコムには多いからだと思っています。


 やさしさには、二つの意味があります。優しいやさしさと、厳しいやさしさです。優しいやさしさとは、許容することです。仕事をしていれば、挫けることがあります。自分が思い悩むときもあれば、他人が自責することもある。そのようなときに許容します。これが優しいやさしさです。一方、厳しいやさしさとは、理想を追い求めて妥協しないことです。仕事の要求水準を下げず、厳しいことでも率直に伝える。自分に妥協しないし、相手にも遠慮しない。厳しい言葉でも、裏側にはやさしさがあるのです。


 優しいやさしさと、厳しいやさしさ。共通するのは他者を思いやる、利他の心です。皆さんにはやさしい先輩が多くいます。甘いことだけでなく、本気で自分のことを思ってくれる仲間がいます。皆さんもやさしい人になることを期待します。社会に出るということは、視点を自分から他者にスイッチすることです。本気で相手を思い、相手のためになることをやり続ける。そうした行動が感謝され、仕事の成果に繋がるのです。善い仕事をして、ビルコムのミッション「共感あふれる未来をつくる」を共に実現してまいりましょう。入社を心からお祝いいたします。本日は誠におめでとうございます。




2022年4月1日金曜日

22新卒入社式式辞「見えないものを生み出そう」


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本日、 2022年度の新卒4名が無事に入社しました!全員が留学経験者(デンマーク、サンフランシスコ、ネバダ州リノ、カリフォルニア州モントレー)ということもあり、多様なバックグラウンドを持つ仲間が増えました。式辞では、普段から仕事をする上で意識している「見えないものを生み出す」ことについて述べました。

以下は式辞で述べた原文です。


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2022年4月1日

2022年度 新卒入社式 式辞

ビルコム株式会社

代表取締役兼CEO 太田滋


2022年度新卒入社の皆さん、本日は入社おめでとうございます。ビルコムは今年で創立19周年を迎えますが、新卒で入社した方々が、今に至るまで長く活躍してくれています。今の経営メンバー7人のうち、私を除き半分の3人が新卒入社です。もう3人は中途入社です。将来、皆さんの中から経営幹部になる人が出てくると思うと、心からわくわくします。ビルコムを代表して、皆さんの入社を心から歓迎いたします。


ビルコムは今年の1月にミッションを改訂しました。「共感あふれる未来をつくる」が私たちの新しいミッションです。今、私たちの周囲を見渡すと、暗いニュースが続いています。長引く新型コロナの影響、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻、資源高・インフレ・円安といった景気懸念など閉塞感が漂っています。このような時代だからこそ、前向きな、明るい社会を創りたいという想いを込めて、「共感あふれる未来をつくる」というミッションを掲げました。


本日、皆さんに贈りたい言葉は「見えないものを生み出そう」です。会社の評価は、目に見えるもので測られます。売上高や利益、従業員満足度、組織体制などです。ビルコムでは経営ダッシュボードという300項目にわたる定量指標で経営の状態を月次で管理しています。経営の改善では主にこうした目に見える指標を変えていきます。しかし、それだけでは不十分です。経営には、定量指標の裏側にある「見えないもの」が大切です。見えないものとは、共感や信頼、理念、情熱、企業文化などです。見えないものを大切にするからこそ、数字に魂が入っていく。仲間が動く。感動が生まれる。


皆さんが今日から取り組む仕事も同じです。目に見えないものを大切にしていきましょう。礼儀、善意、美意識、個性、努力。私たち一人ひとりの見えないものを大切にする行動が、お客様から支持され、皆さんの信頼と成長に繋がっていきます。新しい時代を切り拓き、データとテクノロジーでPRを進化させ、お客様・パートナー・仲間と共に価値を創り、ミッション「共感あふれる未来をつくる」を実現してまいりましょう。ビルコムへの入社を心からお祝いいたします。本日は誠におめでとうございます。