2014年4月30日水曜日
ネイティブアドとは Part2 翻訳PDFアップしました
ネイティブアドとは? 続きです。
米国IABが無償配布した「ネイティブアド教本」(原題:THE NATIVE AD PLAYBOOK)の翻訳をアップさせて頂きました。関係各社のお役にたてれば幸いです。
翻訳したPDFはコチラからご覧くださいませ。
2014年4月29日火曜日
ネイティブアドとは Part1
最近、広告業界で話題になっている「ネイティブアド」についてです。現状、国内におけるネイティブアドに関して明確な定義はありません。米国では、IAB(Interactive Advertising Bureau)が"THE NATIVE ADVERTISING PLAYBOOK"を発行しています。これを社内で訳しました。
IABが標準としているネイティブアドはいわゆるIn-Ad with Native Element Unitsと呼ばれるものだそうで、私なりに解釈したそのネイティブアドの特徴は下記の三点でした。
1. メディアの編集力を活かした広告であること(≒シェアされやすい)
2. ディスプレイアドと相対するブランドエンゲージメントの指標で効果測定されること(≠ダイレクトレスポンス型)
3. やらせ記事にならないよう消費者が明確に識別できる「広告表記」をしていること
”定義”や”べき論”のみを語るのは評論家の仕事です。ただし、長期的な市場、企業、生活者の利益を損なわないよう、業界として市場の論理とルールを整備することは、事業家としての使命と私たちは考えます。
WOMマーケティング協議会を業界内で力を合わせて設立したときも同様の心意気でした。あの当時は、Pay Per Postといって、企業がお金を払ってブログ記事を書かせる、いわゆるステマが横行していた時代でした。
金で書かれたブログには、広告表記がないものですから、そのブログ記事を信じて騙されたり、体が悪くなるような商品を買ってしまう消費者が増えていました。総務省や経済産業省といった官公庁、日本広告審査機構やインターネット広告推進協議会といった業界団体、広告代理店の方々を訪問させて頂き、対面でお話させて頂いたときも、同じ問題意識がありました。社会問題視されていたのです。
根本的に消費者を欺くようなマーケティング手法は、短期的にビジネスになったとしても、長い目でみれば広告主、メディア、生活者にとって三方良しにならず、結果として市場が縮小していくのは必然です。そうならないためにも、民間としてのルール策定が必要です。ルールなき市場は疲弊しか生まれません。
ネイティブアドという概念が、今後国内でどのように発展していくのか?それは、やはり広告主、メディア、生活者が三方良しの形を模索しながら行動と実績で前に進めて、その実績から得た知見を業界内に貢献するやり方で市場創造していくしかないのだと思います。
当社は直接的に広告業を営んでいるわけではありませんが、WebPR、デジタルに強みを持っている戦略PR会社としてやるべきことはあると思っています。その与えられた使命を粛々と果たしていく次第です。
2014年4月20日日曜日
ウォーホル展に行ってまいりました
アンディ・ウォホール展:永遠の15分に行ってまいりました。タイトルの「永遠の15分」は、「将来、誰でも15分は世界的な有名人になれるだろう "In the future everyone will be world-famous for 15 minutes."という言葉に由来したものだそうです。
他者と同じでいい。オリジナルなんていらない。取材はキミが聞きたいことをそのまま答えるだけでいい。表層だけを見ていればよい。自分は迷彩(カモフラージュ)だ。
といった今日の潮流とは全くもって逆説的なウォーホルの感性はとても刺激的でした。
その中でも、ビジネスになったものがアートであるという発言に共感しました。原文では"Making money is art and working is art and good business is the best art of all." とあります。
昨年、親しくさせて頂いているアーティストの方が言っていたことを思い出しました。
「結局、作品にお金を払ってもらえるかどうかが大事。作品をどれだけ褒めてくれたとしてもお金を出して買ってくれるかどうか。それがアーティストとしての評価なんだ。」
ウォーホルは「ビジネスになったものがアート」と述べました。経営も同じではないでしょうか。お客様にご満足頂く。その一点をぶらさず、全てのプロセスと、そのプロセスのプロセスのプロセスまで一貫して追求していくことが当たり前のようで難しい。その難しさに挑戦して結果を出していくところにアート性があるように思います。合理と情理が融合するところに人間の美しさがある。そういう集団であり続けたいと改めて身を引き締めました。
2014年4月17日木曜日
どういう社会にしたいのか?
昨日、15新卒採用最後の会社説明会を開催させて頂きました。
概ね40分間が私からのプレゼンテーションで、20分間を質疑応答に充てています。この質疑応答セッションでは、毎回数多くのご質問を頂いています。
頂く質問の中で、幾つか共通するものがありますが、その一つに「ビルコムは、社会をどういう風にしていきたいのですか?」と頂きます。
当社が目指しているのは「世界をより感動できる社会にする」ことです。ここで言う感動とは社会的矛盾の解消です。世の中には様々な社会的矛盾がある。そのほとんどが、需給のミスマッチによるものです。ビジネススクールで必ず習うオペレーションズマネジメントの「ブルウィップ効果(Bullwhip Effect)」というものがありますが、、要は、市場のニーズが供給者に届くまでに少しずつギャップが生まれるわけです。そこに社会的矛盾が生まれ、イノベーションの機会となる。
当社では、ビッグデータ分析を用いた戦略PR・WebPRコンサルティングを提供しています。これまでの戦略PRは山勘の勝負でした。どのようなPRキャンペーンをやれば当たるのか、どのようなメッセージ・ストーリーを出せば生活者に受容されるのか、クチコミが生まれるコンテンツ・クリエイティブとはどういったものなのか。これらの戦略設計や企画立案は、極めて属人的だったのです。
このような当たるも八卦、当たらぬも八卦という従来のPRを、当社はビッグデータを分析することで一定の確度まで科学しようというのが当社の強みの一つです。
まだまだ社会的矛盾を数多くあります。当社は「世界をより感動できる社会」を実現するために、伝統を重んじながら創造的破壊をすることで、新しい顧客価値を生み出していこうと思います。
2014年4月12日土曜日
新経済サミットに参加して
ご縁を頂戴いたしまして先日、新経済サミットに参加させて頂きました。
全てのプログラムを拝聴したわけではありませんが、二日間のプログラムを終えて内容を反芻した自分なりの学びは「伝統と革新」でした。
Yelp CEOのセッション
"Destruction"はイノベーションを象徴する表現だと思いますが、それが目的化してしまうと、より良い社会を築くことは難しいように思います。
当社はデジタルPRをコア事業としておりますので、直接的にネット広告に関係しているわけではありませんが、昨今、各方面からよく耳にするのがネット広告のあり方が地殻変動しているという話です。
要は、テクノロジーの進化によってネット広告出稿の自動化が進んでいるのです。オンライン上で広告出稿の手続きが完結してしまう。広告主が直接ネットで広告枠を買える時代がやってきています。これはいわゆる革新、換言すればDestructionなわけです。
ネット広告の自動化によって、確かに市場の効率性は高まっているのですが、一方で「広告単価の低下」「審査されない違法な広告表現」「オーディエンスデータの扱い」といった課題も同時に顕在化しています。結果的に、生活者からの信頼を失墜したり、業界の疲弊を招いたりする事態になっています。
革新するだけではなく伝統も守る。伝統も守りながら革新をしていく。
ネット広告の話は実際に起こっている一つの例えですが、一見、二項対立に見える「伝統と革新」を両立させていくことで、売り手良し、買い手良し、世間良しの三方良しが実現する。そういった事業をビルコムは今後も手がけていきたいのです。
2014年4月1日火曜日
2014年度新卒入社式 式辞
先ほど、2014年度新卒入社式を開催させて頂きました。下記の式辞を述べました。第二創業に向けて全社一丸となってお客様のためになることをやり続けたいと思っています。
仕事の面でも、人生の面でも、「挑戦する喜び」、「成長する喜び」、「求められる喜び」という三つの喜びを皆さんが感じられるよう、私どもも努力します。皆さんもいち早く会社の中核になるよう精一杯励んでください。社会人一年目の今日から、一日一日を大切に一緒に頑張ってまいりましょう。入社を心からお祝いいたします。おめでとうございます。
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2014年度 入社式
式辞
皆さん、入社おめでとうございます。ボストンキャリアフォーラムで皆さんと出会い、今日という日を楽しみにしていました。心から歓迎するとともに、大いに期待しています。
私は、新社会人ならではの喜びが三つあると思っています。三つの喜びとは、「挑戦する喜び」、「成長する喜び」、「求められる喜び」です。
第一の「挑戦する喜び」とは、とにかく行動に移してみるということです。思いっきり失敗してもいい。そこに魂を込めているか、本気で取り組んでいるかが大切です。一年目だからこそ許してもらえる挑戦があります。PR・広告業界は激動の時代を迎えています。だからこそ、自分の手で会社を創り、この業界を創る気概と志をもって挑戦し続けてもらいたい。一年目だからという遠慮は無用です。
第二の「成長する喜び」とは、小さなNo.1をつくることです。目の前にある仕事を、前向きに、真摯に、全力で取り組んでください。そして、どんな些細なことでもよいから、No.1を目指してください。プロフェッショナルというのは何かの分野で卓越した能力を持っていることです。小さなNo.1を積み重ねることで、部内、社内、業界、日本、世界へと羽ばたいていけます。地味なことを継続的にやり続けた努力は必ず報われます。
第三の「求められる喜び」とは、人間力を磨くことです。どれだけ仕事ができても、どれだけスキルがあっても、人として大事なことを見失っては求められる人間になれません。私が創業したのは26歳。何の実績もなく、何の差別化もない状態でした。心掛けたのは、相手から求められるために人間力を磨くこと。大したことはしていません。元気に挨拶をして、常に相手のことを考え、顧客やパートナー、そして同僚に対して愛情と誇りを持つことです。私達の仕事で求められるためには、スキルや能力だけでなく人間力も必要なのです。
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