2014年11月30日日曜日

日本マーケティング学会ベストドクターコース賞受賞


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私はビルコムの代表を務めながら、青山学院大学大学院の博士課程に在籍しております。週末・祝日を使って、ブランド論・消費者行動論をテーマとした研究を行っています。

先週11月23日(日)に早稲田大学にて開催された日本マーケティング学会のカンファレンスにて博士課程1名に贈られるベストドクターコース賞を受賞することができました。2011年からコツコツと研究してきたアウトプットをご評価頂きました。



































 














論文は、ブランド論と消費者行動論の両面から、ソーシャルメディアにおけるブランド評価に与える影響要因を実証的に明らかにしたものです。データはTwitterの約450万件の投稿、分析手法は重回帰分析を用いました。

先達の方々がご指摘していますが、ブランド価値というのはこれまで大きく三つの手法で価値測定・評価されてきました。

一つ目は、純資産推定法。B/Sの無形資産の中に占めるブランド価値を決めた上で、そのブランド価値が生み出す将来のFCFから現在価値を算出する方法です。

二つ目は、パネル調査。消費者の一定時点の意識をアンケート等で調査する方法です。「私は今調査されている」という消費者の調査に向き合う態度バイアス、謝礼の問題など色々な課題を乗り越えて実施されている方法です。

三つ目は、第三者機関によるブランド評価です。ヤングアンドルビカム社のBAV:Brand Asset Valuator、インターブランド社のBest Global Brands、日経BPコンサルティング社のブランド・ジャパンなどが代表的な例でしょう。

今回受賞させて頂いた私の研究は、消費者の生の声をブランド評価に活かすといった取り組みで、今後は消費者ニューロサイエンスなどとともに新しい消費者調査の切り口になればと思っております。

最後に、日本マーケティング学会という実務・学術の方が多く加入されている学会から年に1名のベストドクターコース賞という栄誉ある賞を受賞できたのも、ご指導頂いている主査や副査の先生方や、社内社外でいつも多くの示唆を頂いているPR・広告に関する実務家の方々のおかげです。この場を借りて深く御礼を申し上げると共に、これからも実務・学術において貢献してまいります。ありがとうございました。

日本マーケティング学会
http://www.j-mac.or.jp/

太田滋

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